コラム
いまさら聞けない『SDGs』
昨今、世界中のメディアで取り上げられている『SDGs』ですが、目標達成に向けて国や企業が様々な取り組みを行っています。日本においても、2020年度に小学校・中学校、そして2022年度からは高校においても新学習指導要領に『SDGs』が加えられています。 これだけ世間で大々的に紹介されている『SDGs』ですが、言葉は知っていても、聞かれると説明できない方も多いのではないでしょか。 今回は『SDGs』について簡単に説明できるポイントをご紹介していきます。
▼そもそも『SDGs』とは SDGsとは『Sustainable Development Goals』(サスティナブル・ディベロップメント・ゴールズ)の略称で『持続可能な開発目標』という意味を持ちます。 『持続可能な開発目標』とは2030年までに世界が取り組むべき課題として、2015年に国連で定められた『17』の目標のことを指します。
▼SDGsの17の目標とは SDGsで掲げられている17の目標は、大きく『環境』・『社会』・『経済』の3つに分けることができます。『経済』が成り立つためには、飢餓がなく、誰でも平等に教育が受けられるような『社会』の基盤が必要で、その『社会』を支えるためには、海や陸が豊かな『環境』が欠かせない。そのように17の目標は、実はどれも密接に関係しています。 世界が取り組むべき課題と言われると、規模が大きすぎて自分のこととしてとらえるのが難しいと思うかもしれません。しかし、目標13の気候変動に関しては、多くの人が感じていることだと思います。また地域の子供たちに食事や居場所を提供する、『こども食堂』などの活動は目標1の貧困問題に対する解決策の一つといえます。SDGsで取り組む課題は、実は身近なところで起こっている問題でもあります。
▼17の目標の詳細
目標1【貧困】 あらゆる場所、あらゆる形態の貧困を終わらせる。
目標2 【飢餓】 飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養の改善を実現し、持続可能な農業を促進する。
目標3【保健】 あらゆる年齢の全ての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する。
目標4【教育】 全ての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する。
目標5 【ジェンダー】 ジェンダー平等を達成し、全ての女性及び女児のエンパワーメントを行う。
目標6【水・衛生】 全ての人々の水と衛生の利用可能性と、持続可能な管理を確保する。
目標7 【エネルギー】 全ての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的なエネルギーへのアクセスを確保する。
目標8【経済成長と雇用】 包摂的かつ持続可能な経済成長及び全ての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する。
目標9【インフラ、産業化、イノベーション】 強靭(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る。
目標10【不平等】 内及び各国家間の不平等を是正する。
目標11【接続可能な都市】 包摂的で安全かつ強靭(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する。
目標12【接続可能な消費と生産】 持続可能な消費生産形態を確保する。
目標13【気候変動】 気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる。
目標14【海洋資源】 持続可能な開発のために、海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する。
目標15【陸上資源】 陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する。
目標16【平和】 持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する。
目標17【常套手段】 持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する。
▼まとめ
SDGsには17の目標と169のターゲットがあります。いずれも独立した内容ではなく、貧困をなくすために差別をやめる・飢餓に苦しむ人を減らすために食料を大切にするなど、関連し合っています。 誰でも身近なところからSDGsを意識していくことが、持続可能な社会への第一歩です。本記事の内容を参考に、できるところから行動を起こしてみましょう。世界中の人が協力し合うことで、SDGsの目標が達成されます。