コラム
2024.03.22
脱炭素の進捗、日本は「優等生」 欧米は目標とのかい離大きく
環境省が主要7カ国(G7)の脱炭素化の進捗をまとめたところ、
2021年度、二酸化炭素(CO2)排出量について目標に対する超過量は日本が最少でした。
各国が国連に提出した資料を基に、環境省が初めて、主要国の比較データを作成。
進捗の提示には、野心的目標を掲げることに終始するG7に対し、
振り返りの検証を促すという狙いもあります。
環境省がまとめたデータによると、21年度の日本のCO2排出量は「あるべき量」に比べて
0.2億トンの超過にとどまりました。G7でも最少の超過量です。
次いで超過量が小さかったのが0.4億トンの英国でした。
その後にイタリア(0.9億トン)、フランス(1.0億トン)、カナダ(1.1億トン)、
ドイツ(1.3億トン)と続きます。
一方、超過量が最も大きかったのが10.3億トンの米国。欧州連合(EU)は5.7億トンでした。
日本は石炭火力を稼働するなど化石燃料への依存度が高く、
脱炭素が遅れているとのイメージがありますが、この結果をみると実際はG7で
最も着実に脱炭素化を推進している「優等生」であることが読み取れます。