コラム
2025年、蓄電池事業に新たな追い風 ― 系統用蓄電池「早期連系」制度がもたらす転機とは?
📑目次
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いま注目の制度「早期連系」追加対策とは
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増加する系統接続ニーズと新制度の背景
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需給バランスと蓄電池の重要性
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新制度がビジネスにもたらすインパクト
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中小企業にも広がる新市場 ― 共有型モデルの可能性
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まとめ ― 今後の参入タイミングを見極める
🔶1. いま注目の制度「早期連系」追加対策とは
2025年4月から全国で施行された「系統用蓄電池の早期連系追加対策」は、
増加する接続需要に対し、系統の物理的増強を待たずに蓄電池を連系可能にする新たな制度です。
特定の時間帯に充電を制限することを条件に、従来の接続制限を回避できる仕組みとして注目されています。
🔶2. 増加する系統接続ニーズと新制度の背景
再生可能エネルギーの普及とともに、接続を希望する蓄電池設備が急増しています。
経済産業省によると、2023年5月時点で1,189万kWだった接続検討案件が、わずか10カ月で3,997万kWに急増。
従来の系統容量では対応しきれない局面が頻発しており、制度的な柔軟性が求められていました。
🔶3. 需給バランスと蓄電池の重要性
太陽光や風力といった変動型の電源が主流になる中、
系統の安定化を図る「調整力」として、蓄電池の価値は急速に高まっています。
需給が緩む昼間に充電し、需要の高まる夕方や夜間に放電することで、
ピークカットと市場価格差からの収益(アービトラージ)が可能です。
🔶4. 新制度がビジネスにもたらすインパクト
新たに導入された「充電制限付き接続」の仕組みでは、
混雑時間帯(12時間以内)以外は制限なく系統へ充電可能。
これは、大規模な工事を待たずに早期に収益化を図りたい
事業者にとっては大きなアドバンテージとなります。
⏩ さらに、放電行為には制限がないため、容量市場や需給調整市場への参加資格にも影響しません。
▶️ 制度概要
項目 |
旧制度 |
2025年4月以降の新制度 |
---|---|---|
接続までの期間 |
系統増強工事が完了するまで待機 |
条件付きで即時接続可能(制限時間帯あり) |
充電の制限 |
常時制限あり(混雑対策) |
1日最大12時間の充電制限のみ |
市場参加の可否 |
制限によって制限対象外になる場合あり |
放電は制限なし、すべての市場に参加可能 |
🔶5. 中小企業にも広がる新市場 ― 共有型モデルの可能性
EINSが提案する「共有型系統用蓄電池事業」は、
1つの蓄電池設備を複数法人で共有・保有する仕組み。
今回のように、初期費用を抑えながら、制度変更の恩恵も
柔軟に取り入れられることが、このモデルの最大の強みです。
🔶6. まとめ ― 今後の参入タイミングを見極める
「早期連系追加対策」という制度改革は、まさに今後の
蓄電池ビジネスの拡大フェーズの入口となる施策です。
制度の恩恵を最大限に享受できる今こそ、次の一手を考える好機といえるでしょう。
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※本記事に掲載しているデータ・数値・利回り等の情報は、
すべて記事作成時点のものであり、将来的な経済情勢・
市場動向・制度変更等により変動する可能性があります。
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